恵比寿心理療法センター EBISU PSYCHOTHERAPY CENTER

 私たちはクライエントのこころに耳を傾けます。一人ひとり、個人個人、違う“こころ”と出会うのです。苦悩を語る人、悩みをぽつりとなげく人、寂しさと絶望を叫ぶ人・・・その人の、そのときそのときのこころの色合いがにじみ出ます。

 私たちが目指す面接は、その一人ひとりのこころの行方を指示するものではありません。まず、痛み・傷ついたこころに寄り添い、そのクライエントとともに立ち、歩み、時に立ち止まりながらも、その“こころ”を見つめていくということに伴走していくようなセンターでありたいと考えております。

ごあいさつ

 今、巷では「こころの時代」「癒しのブーム」と言われています。カウンセリングや心理相談がはやる理由なのでしょう。しかしそこで何が得られるのか、どれが自分にあっているのかを見極めるのは大変です。また、多くの書物やインターネットといった情報を読むだけでは、自分の問題が何なのかは判断がつかないことが多いことでしょう。

 私たちは、相談に来られる方が自分の問題を把握して、納得のいく解決を選ばれるのをお手伝いする仕事だと思っています。日々生きていく上での悩み、悲しみや苦しみといった課題を自分自身のこころで包み込んでいける、自分の選択で生活をすごせるためのこころの醸造・成熟に伴走してゆくことを使命としています。 その理解の基礎に、こころの空間というものがあります。私たちのこころの中には三次元的な内的世界があり、その中で自己と対象が交流しています。この内界の自己と対象の関係が投影されて現実外界での対人関係を形成しています。このような自己と対象が住む内的世界というモデルを私たちが持つことは、クライエントが悩み・苦悩に圧倒されているとき、抱える環境としての面接室が、赤ん坊が圧倒され泣きわめくときに、母がわが子を思うこころで対応をしてくれた姿という、温かな内的世界への創造を示してくれます。これはこころが傷つき、現実を検討する力が薄れているときに、大事なモデルとなってくれます。

 まずは、こころという、あることは知っていても見ることもできない、掴むこともままならないものを捉まえなければなりません。それが心理面接だと考えます。

 自分を深く知りたい方、分かってはいても止められない行動に苦しむ方、そして自分自身を好きになりたいと感じている方には、面接という舞台を通じてこころの声を聴くことで解決への道を歩んでいただけると信じています。